「医療保険って入った方がいいことは知ってるけど、プランがたくさんあって、どれが良いのかわからない…」
こんな風に悩んでいませんか?
料金は抑えたいけど、適当に選んで、いざという時に必要な保障を受けられなかった。
プランを適当に選んだせいで、月々払う金額が高額になってしまった。
などの問題は避けたいですよね。
そこで、10年間医療事務員として働いてきた私が、医療費を請求する側の経験に基づき、この記事を執筆しました。
結論から言うと、若くて健康な内に、あなたに必要な最低限のプランを選ぶだけで充分です。
20代の人が無駄なく安心安全な医療保険を選ぶために、この記事では、
- あなたが医療保険に入る必要があるかどうか
- あなたに必要な保障は何かを知る方法
- 損しない医療保険の選び方
について、紹介します。
ぜひ、最後までお読みください。
20代の人が知っておくべき医療保険の2つの仕組み
保険を選ぶ前に、日本の医療保険の仕組みについて説明します。
日本には国民皆保険制度という、すべての人がなんらかの公的医療保険に加入し、全員が保険料を払うことで医療を受ける人の負担を減らすという優れた仕組みがあります。
あなたは保険証を持っていますよね。マイナンバーカードに統合している人も居るでしょうが、どちらも仕組みとしては同じです。
保険証を出すことで、あなたがちゃんと公的医療保険の保険料を支払っていることが証明され、あなたが支払う医療費は、全体の3割だけで済みます。
しかし3割で済むとはいえ、1週間の入院でも相場としては8万円程度。長く入院すればするほど、手術などの治療を行えば行うほど、医療費は上がっていきます。
「自己負担だけでも30万円超えてしまった!払えない!」と心配になる人も居るでしょう。
安心してください。日本の公的医療保険には、さらに『高額療養費制度』という優秀な仕組みがあります。
1.病院で払う金額は、あなたの所得で決まる『高額療養費制度』
高額療養費制度とは、あなたの所得によって1ヶ月で払う医療費の上限を定める制度です。
例えば、資産によって変動はしますが、毎月25万円の収入を得ている人は、1ヶ月に57,600円が上限金額となります。
高額療養費制度を利用すれば、入院費として自己負担が30万円超えてしまっても、57,600円の支払いで済むのです。
高額療養費制度を適用した上で、さらにあなたの負担を減らすために存在するのが、民間の医療保険です。
2.民間の医療保険に入る必要性について
公的医療保険制度が優れているなら、民間の医療保険に入る必要はないのでは、と思うかもしれません。
しかし月収25万円で、57,600円を払うのも、厳しいですよね。
入院や手術が必要になる状態となると、仕事を休む必要があります。
仕事に復帰できるまでに、数ヶ月かかることもありえます。その間も家賃や光熱費、食費などはかかるわけですから医療費と合わせた出費はかなり痛いでしょう。
貯金がみるみるうちに減っていく状況になるのは、明らかですよね。
20代でも医療保険に入った方が良い
健康で持病もないなら、お金を払って医療保険なんて入る必要ないのと考えていませんか?
20代は就職したばかりで、金銭的に余裕がなく、少しでも出費を抑えたいですよね。
健康で持病もないなら、医療保険については考えもしないかもしれません。
しかし、新型コロナウイルスのように突然流行する感染症や、転んで大ケガをするなど、入院が必要になる可能性は誰にでもあります。
金銭的に余裕がない人ほど、20代の内に保険に入った方が良いです。
20代が医療保険に入るべき、もう1つの理由
医療保険は、入院や死亡のリスクが高い人ほど、保険料が上がる仕組みです。
健康な20代の内に医療保険に入ると、月々の保険料は安く済みます。
年をとればとるほど、身体が衰えていくのは自然なことです。
若い内に保険に入っておいて、働けなくなった時のために備えておきましょう。
20代が損しない医療保険の3つの選び方
民間の医療保険は、保険会社だけでなく、プランもたくさんあるので目移りしますよね。
ここからは、医療保険の選び方を3つ紹介します。
必要最低限で損しない、あなたにぴったりな医療保険を選べるようになりましょう。
1.終身・定期で迷ったら、終身保険を選ぼう
民間の医療保険には、大きく分けて終身保険と定期保険があります。
簡単に説明すると、解約するまで生涯保障してくれるのが終身保険で、保障期間が決まっているものが定期保険です。
定期保険の方が割安ですが、結婚や出産など、生活環境が大きく変わることが予定されているのでなければ、終身保険をおススメします。
割高になってしまいますが、20代の健康な内に入っておけば終身保険でも安く済むからです。
2.入院・手術の保障は必須
上記で説明したように、月収25万円の人であれば、入院し手術を行ったとしても、1ヶ月に払う医療費は57,600円が上限金額となります。
保険会社によって多少異なりますが、医療保険の基本保障は入院・手術を行った場合に5~10万円を保障してもらえる仕組みです。
基本保障さえ入っていれば、高額療養費制度を適用させた医療費57,600円を負担する必要はなくなります。
細かく言うと、食事代やパジャマ代など、細々とした費用も入院する際に発生するのですが、保険を選ぶ時は確定している57,600円だけを保障してもらえるように考えましょう。
テレビCMでよく見る民間の医療保険会社ごとに、基本保障のみを選択した場合に月々いくら支払う必要があるのかをまとめましたので、参考にしてみてください。
保険会社名 | 商品名 | 保障内容 | 月払保険料 |
Aflac | 手軽に備える医療保険 EVERシンプル | 治療給付金 月ごとに10万円 (通院時に手術した場合2.5万円) 疾病入院給付金 1日に5,000円 災害入院給付金 1日に5,000円 通院給付金 1日に5,000円 | 1,514円 |
はなさく生命 | はなさく医療 | 入院給付金 日額5,000円 手術給付金 5・10・30万円 (通院時に手術した場合2.5万円) 放射線治療給付金 1回につき5万円 | 1,114円 |
ライフネット生命 | 終身保険 自分への保険 3 | 入院給付金 日額5,000円 手術給付金 5万円 (通院時に手術した場合2.5万円) | 1,199円 |
3.がん保険や女性特有の疾病保障は不要
民間の医療保険会社が提供しているプランを眺めていると、「がん保険」や「女性特有の疾病保障」など、基本保障以外にも多くのプランが用意されています。
一見良さそうに見えますが、基本的には不要です。
高額療養費制度は、全ての病気やケガに適用されます。抗がん剤や放射線治療をしたとしても、保険適用内であれば適用されます。
対して、民間の医療保険のがん保険や女性特有の疾病保障は適用範囲が狭く、それ以外の病気やケガで入院・手術が必要になっても保障されません。
骨折で入院したら、がん保険しか入ってなかったので保障されなかった、という状況になってしまいます。
基本保障に入っていれば、月々の支払う金額も抑えられ、いざという時にちゃんと保障もしてもらえます。
ただし、「20代でがんになって死にたくないから、最先端の治療を受けたい!」という場合、高額療養費制度の適用外となる治療を医師から提案される可能性があります。
現場で見ている限り、大病院でも月に数件あるかどうかです。
家族にがんを患った人がいるなど、自分にリスクがあると不安に感じたら、保険会社と相談してプランを決めるのも良いでしょう。
4.死亡保険は、家族と相談しよう
基本保障を契約する際に、がん保険等のプランと一緒におすすめされるのが死亡保険です。
基本保障以外のプランは不要と説明しましたが、死亡保険だけは例外です。
死亡保険とは、あなたが死亡した際に保障される保険です。
自分が死亡した後のことなんて考えられない、と思うかもしれません。
しかし、残された家族はそうはいきません。
葬儀代だけで約130万円かかるなど、死亡した後も意外とお金が必要です。
家族が闘病中だったり、幼い弟や妹がいて今後もお金が必要だったりと、家庭ごとに経済状況は違います。
葬式代だけは自分で払ってほしい、家族のためにお金を残してほしいなど、それぞれの事情があると思います。
相談しにくい内容ではありますが、医療保険を選ぶために必要なことなので、今のうちに家族と相談しておきましょう。
この記事のまとめ
- 民間の医療保険は、若く健康な内に入っておけば安く抑えられる
- 高額療養費制度と組み合わせれば、民間の医療保険は最低限の基本保障だけで充分
- 死亡保険は、家族と相談して決めよう
健康な20代の人でも、将来は病気やケガなどで入院するかもしれません。
健康な内に医療保険に入っておけば、未来の自分のために備えることができます。
ぜひ1度、見積もりだけでもしてみて下さい。
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